第一部は比嘉正樹氏を講師に「トップ選手の筋肉トレーニングについて」と「滋慶学園TSRの紹介」の講義でした。近年は体幹から脳神経系トレーニングに移行してきており、初動負荷トレーニングが注目されてきているそうです。スポーツ選手のトレーニング方法を長年研究し、アミノバイタルの開発者でもある東京大学名誉教授の小林寛道先生のお話を映像でみました。単なる反復練習は意味がなく、脳と身体の連携が重要であり、スポーツ動作の基本は「軸」と「同側型神経支配」である。少し前までは体幹深部筋を鍛えると良いとされていたが、それだけでは不足しており脳との関わりが重要とされ、また、体を使うことが脳を刺激して認知症予防にもなり、特に子供には運動が重要で運動不足の子供は脳が発達しにくいとのお話もありました。運動機能向上/健康づくりを目的とした「一般的な」運動方法は、1.呼吸循環機能を高める運動、2.筋肉強化の運動、3.柔軟性や機能調整の運動に加え4.動作の質を高める運動が重要でるとのこと。これからの3大運動法は有酸素運動、筋トレ、QOM(動きの質)であり、動作の質には脳が関わっている。強いランナーほど大腰筋が太いそうですが、体幹を鍛えるには理論など言葉では伝わらず鍛えられないため、それ用のマシーンまで開発されました。これからは「体幹と筋肉と脳の時代」であり、日本のバイオメカニクスは世界一で日本のリレーが世界で戦えるレベルになったのも、この研究成果であるともお話されていました。アスリートたちのこれまでのトレーニング方法の歴史をわかりやすくお話され、面白くとても勉強になる内容でした。YouTubeにいくつもアップされているので、ご興味のある方はそちらをご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=Y4obvgIB_E0
滋慶学園はスポーツのみならず医療系の学校も経営されています。TSRは主にスポーツトレーナーを目指す方の専門学校であり、卒業生は様々なスポーツ業界に就職されています。校内にはトレーナーになるための実践的な設備が整っており、プロスポーツ選手も利用できるくらいの立派な設備が整っていました。
第二部は卒業生でもあり、北京オリンピック女子アイスホッケー日本代表トレーナー、女子サッカー、日本オリンピック委員会強化スタッフ、アスレティックトレーナーなど幅広いサポートを行っており、走るプロデュース集団ランガールのメンバーでもある平林芙美江先生に実技講義を行っていただきました。
健康ライフ、ランニングに大切なのは「動ける身体」であり、動くべき部分の「可動性(柔軟性)」を挙げること、動くべき部分の「スイッチをオン」にすること(筋肉の刺激)である。動くべき部分は股関節、肩甲骨まわり、体幹(胴体まわり)で、可動性もスイッチオンをするのは股関節、肩甲骨まわり、スイッチオンにするのは体幹とのことで、スイッチオンのエクササイズを人骨模型を使用して教えていただきました。簡単な講義のあとは実践です。まずは、可動性UPのエクササイズ。①太ももの付け根と背中まわりを動かす。②太ももの裏側と胸を開くように動かす。③太ももの内側と体側を動かす。④背中まわり・肩甲骨まわりを動かす。
つぎに、筋肉の刺激のエクササイズ。①お腹まわりを安定させて、太ももの付け根を動かす。②お腹まわりを安定さて、お尻のよこを動かす。③お腹まわりを安定させて、手足を動かす。④姿勢をキープして、お尻・股関節まわりの動きを作る。(詳細は写真参照)
それぞれのエクササイズで使われるべきところを使う事を意識して動作することが大切である。エクササイズを一つ一つ丁寧に教えていただいたのですが、体が硬くなっていたり、運動不足もある?のか皆さん各項目のエクササイズには苦労?キツさ?を感じていたようでした。日頃からそれぞれの部位を意識してエクササイズをしていかなければ意味がなく、逆にきちんと実践していけば効果がでるものだと実感させられました。
とても理解しやすく説明していただいたお陰で、皆さんためになる内容で大満足された時間でした。また平林先生の笑顔も素敵で、和んだ雰囲気のままあっという間に講義が終了しました。比嘉先生、平林先生ありがとうございました。 文責:K
ここからは写真をご覧ください
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