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2024/02/22

2024年2月 ランニング大学レポート

 2月のテーマは「ブラインドランナーの世界」とし、亀戸スポーツセンターで実施しました。昨年に続きバンバンクラブの方々にご協力をいただき、講師も中澤藪太郎氏をお招きして開催されました。今回は「ブラインドランナーライフ」が演題で、藪太郎氏の日常生活や趣味を紹介してくださいました。

藪太郎氏は先天性緑内障により生まれつき視覚障害で、小学生の時から両親の方針により寮生活で学生生活を過ごされました。そこで「何でも自分ができることはやる。できない部分だけ助けてもらう」事を学びました。負けず嫌いの性格から小学生の時からギター、縦笛、ドラム、フルートなど色々な楽器を習得し現在でも音楽はやっているそうです。今回は笛、フルートを演奏してくださいました。ドラムはジャズドラムを学ばされたようで、どこかでドラム演奏も観てみたい気持ちになりました。

ランニングをするきっかけは、高校生のときに「目に見えている人と一緒にかけっこをした」感動が忘れられずに今も続けられているそうです。最初の練習方法は円周走で棒にロープを付け、棒は地面に差しロープをもってコンパスのようにグルグル回って走るだけ。のちに縄跳びを30分ノンストップなどストイックに練習し、初フルマラソンは3時間13分台と好成績を出され、今でも毎日の日課は、朝は30分エアロバイク、昼は縄跳び30分、夜は筋トレ、週一回ランニングをされています。すごい!の一言です。また、お料理も好きでマイアイテムも披露され、二重構造になったタッパーウェア(蒸し器)、土鍋の紹介。他、レンジメイト、小さなホットプレートも愛用しているそうです。大きいホットプレートだと範囲が広いので材料がどこかに行ってしまうと探すのが大変、小さいものを使用すれば範囲が小さいのですぐ探し当てられるから。なるほど!と健常人には気が付きにくい事などを教えていただきました。スマホアプリも活用しており、「アイナビ」は障害物や信号の色(青、赤)も教えてくれる。「シーングAI」は活字を読み上げてくれ、大会パンフレットなどの内容も読み上げてくれるアプリですが、写真をきちんと撮らないときちんと読み上げてくれないのが難点。視覚障害の方にはパンフレットが見えないのでその写真を撮るのにも苦労するとの事でした。他のアイテムはオムロン社の体温計や体重計を専用アプリで接続する事で読み上げてくれ、体調管理記録をされています。実際に読み上げを聞かせてくれましたが、再生速度が6倍?の速さの速聴で驚きました。現在の楽しみはマラソン、音楽、料理だそうです。面白おかしく、いろいろ工夫されている事などお話いただいて楽しい時間でした。

後半はそれぞれブラインドの方にご協力いただき、伴走の体験をさせていただきました。

準備運動後、亀戸中央公園の中で、伴走ガイドの方にアドバイスを受けながら視覚および視聴覚障害の方と伴走伴歩の練習を交代でしました。その後、ランニングとウォーキングのグループに分かれてマラニック。

ランニンググループは亀戸天神、スカイツリー付近、香取神社コース。まずは亀戸天神を目指して途中の道幅が広いところで伴走体験。小さな段差、緩い坂、ちょっとした障害物など伝えながら、周りの景色や私生活の話をしたりして走りました。階段は怖く「何段で上りなのか下りなのか?幅は?」も伝えて欲しいと教えてもらいました。亀戸天神では梅まつりが開催され、お囃子もでていました。梅の花は触って匂いでもらい状況説明。その語、スカイツリー近くまで歩道を走ったのですが、伴走のために2列になるのにはギリギリの幅で、まだまだハンディキャップのある方には優しくない日本の道路事情に気づかされました。お昼ご飯はお店がなくコンビニで購入し腹ごしらえ。最後はスポーツの神である香取神社へ。初めての方も多く皆さんお参りされて無事に帰ってきました。

ウォーキンググループはみんな初めてなので少し緊張しました。スポーツの神様、香取神社へ。視覚障害の方から階段の下りが怖いのよ、と教えてもらいました。さざれ石をみんなで触って亀戸天神へ行きました♪ 梅祭りでした♪ 枝垂れ梅の前で記念撮影。天気にも恵まれてよかったです。視覚障害の方は姿勢が良くて歩くのが速かったです♪

お天気も良くブラインドランナーの方とのマラニックは楽しかったです。基本的に何か話しながら走っていくため、会話があり距離や時間を忘れるほどでした。なかなか体験できない事貴重な時間でした。

今回もバンバンクラブの皆様にご協力いただき、楽しいマラニックができました。皆さんの笑顔が印象的で元気をもらいました。ありがとうございました。

文責:K

ここからは写真をお楽しみください





































2024/01/01

2023年12月 ランニング大学レポート

 12月19日(日)の少し寒さが和らいだ日になりました。

今回のテーマは「陸上競技者の生活」として講師は、山梨学院大学出身、箱根駅伝に2回出場し優勝に貢献したランニング大学の幹事でもある比嘉正樹氏。

沖縄県宜野湾市出身で3歳の時に日本に返還された時代。お父様が競技会に出場しており、当時は学校に部活がなく20~30代のランナーと一緒に練習していた時、当時の山梨学院大学の監督であった上田監督に熱望され、山梨学院大学に進学を決めたのが人生の転機。  

当時は山梨県がどこにあるのかも知らず、山梨に向かう時に感動したのは富士山と狩人のあずさ2号の歌に出てくる「特急あずさ」に乗って行った事だそうです。

大学時代の3大合宿はというと①宮崎県の青島での砂浜トレーニング②車山高原での山道トレーニング③本栖湖トレーニング。

沖縄はほぼ平地で、山梨や長野のようにアップダウンのあるところを走るのは初めての体験。アップダウンのみならず、トレランのため不整地、そこをトップスピードで走る先輩方の後をついていった車山高原や青島の砂浜でのトレーニングで走力がついていったそうです。また本栖湖トレーニングで感動したのは、今走っているここの景色は千年札に載っている本栖湖からの景色だと先輩から教えてもらった事。確かに千円札をみるとスライド写真と同じ景色でした。もう一つの名物は、青木ヶ原樹海ラン。道は先輩しか知らないため、必死についていったそうです。

卒業後は、学生時代車山高原で出会った松田千絵さんが所属されていた資生堂の実業団に入り、コーチや監督は不在であったため、選手達で練習メニュ―を決め、必ず男女一緒に練習していたことで、学生時代にはなかった自分達でいろいろ決めていく事を学んだと。

実業団は2001年に退社して地元沖縄へ戻り、那覇マラソンのラジオ解説をしたときにマラソンに再チャレンジを決めたようです。現在は若者に繋いでいって欲しい思いで、東京スポーツレクレーション専門学校のスポーツマネージメント(トレーナーになるための養成)を教えています。

比嘉氏の人生を含めた箱根駅伝の振り返りなどお話され、箱根駅伝はある意味、人生をかけたイベントであると感じました。

午後の実技はランニンググループとウォーキンググループに分かれて実施。ランニンググループは基礎のフォームから。骨盤前傾や足の運び方、手の使い方など見直しの時間でした。その後は学んだフォームを意識して隅田川沿いをランニングしてストレッチ腹筋などで終了。ウォーキンググループは山西先生が講師となり、ゆっくりストレッチしてから裸足で芝生のうえをウォーキング。その後は遊び感覚でボールを使いながらラグビーのようにパスしながらの運動。笑い多い時間でした。

2023年最後の開催となり、箱根駅伝の講義であったので2024年の箱根駅伝100回記念大会は各選手の思いやここまでの努力は想像以上のものだろうと思いながら、違う視点からもみられそうで楽しみになった日になりました。山西先生の五輪締めで年末の良い締めとなりました。

今年一年ありがとうございました。来年も来年もよろしくお願いいたします。   

文責:K

ここからは写真をお楽しみください。